YouTubeでBGMの著作権違反を避ける方法を徹底解説!市販の音楽やアニメソング、有名アーティストの楽曲を無断で使用すると、Content IDによる自動検出で動画がブロックされたり、収益が没収されたりします。さらに深刻なのは著作権侵害の警告(ストライク)で、90日以内に3回受けるとチャンネルが完全削除されます。この記事では、BGM著作権違反の具体例、Content IDシステムの仕組み、ストライクのペナルティ、よくある誤解(「少しだけなら大丈夫」「個人利用だから問題ない」)の真実、違反してしまった場合の緊急対処法、安全なBGMの選び方まで網羅。適切な知識でチャンネル停止のリスクを回避し、安心して動画制作を続けましょう。
YouTubeでBGM著作権違反が起きる深刻な理由
YouTube動画にBGMを使用することは、視聴者体験を向上させる重要な要素です。しかし、音楽には著作権があり、無断使用は法的問題を引き起こすだけでなく、YouTubeチャンネルの存続を脅かす深刻なリスクとなります。
多くの初心者クリエイターが、好きな音楽を動画のBGMとして使用し、著作権違反の通知を受けて初めて問題の深刻さに気づきます。「有名なYouTuberも使っている」「少しだけだから大丈夫」「個人の趣味だから問題ない」といった誤解から、知らないうちに著作権を侵害しているケースが非常に多いのが現実です。
YouTubeには、Content IDという高度な自動検出システムがあり、数秒の音楽使用でも瞬時に検出されます。著作権違反が検出されると、動画の削除、広告収益の没収、最悪の場合はチャンネルの完全停止という深刻な結果につながります。特に、著作権侵害の警告(ストライク)を90日以内に3回受けると、チャンネルが削除され、これまで積み上げてきたすべての動画と登録者を失うことになります。
この記事では、YouTubeでのBGM著作権違反について、具体的な違反行為、検出の仕組み、ペナルティの詳細、よくある危険な誤解、そして違反を完全に避けるための実践的な対策を解説します。著作権の正しい知識を持つことで、チャンネル停止のリスクを回避し、安心して長期的にコンテンツ制作を続けることができます。
BGM著作権違反とは何か:具体的な違反行為
YouTubeでのBGM著作権違反とは、音楽の著作権者の許可なく、その音楽を動画に使用する行為です。具体的にどのような行為が違反に該当するのかを理解しましょう。
市販の音楽・有名アーティストの楽曲の使用
最も典型的な著作権違反は、CDで販売されている音楽や、配信サービスで提供されている有名アーティストの楽曲を、動画のBGMとして使用することです。
これには、ヒットチャートに入っている人気曲、アニメやゲームの主題歌やBGM、映画のサウンドトラック、クラシック音楽の有名な録音(演奏には著作権がある)、K-POPや洋楽などの海外アーティストの楽曲なども含まれます。
「自分で購入したCDだから使える」という考えは完全に誤りです。CDを購入しても、それは個人的に聴く権利を得ただけであり、動画で公開する権利は含まれていません。
テレビ番組や映画の音楽の使用
テレビ番組や映画から録音した音楽を使用することも著作権違反です。
バラエティ番組で流れていたBGM、ドラマやアニメの挿入歌、CMで使われている音楽、映画のサウンドトラックなどは、すべて著作権で保護されており、無断使用はできません。
「放送されているものだから自由に使える」という考えも誤りです。放送されている音楽にも、厳格な著作権が存在します。
カバー曲・演奏動画の音源の無断使用
他のYouTuberやミュージシャンが演奏したカバー曲を、無断で自分の動画のBGMとして使用することも違反です。
たとえ元の楽曲がフリーであっても、その演奏には演奏者の著作権(著作隣接権)が発生します。YouTubeで公開されているからといって、自由に使えるわけではありません。
「少しだけ」「短時間」の使用も違反
「イントロの数秒だけ」「サビの部分だけ」といった短時間の使用でも、著作権違反となります。
著作権法には、「この長さまでなら使っていい」という明確な基準はありません。1秒でも無断使用は違反です。また、YouTubeのContent IDシステムは、わずか数秒の音楽でも正確に検出します。
音楽を改変しての使用
音楽のピッチを変える、速度を変える、リバーブをかけるなど、元の音楽を改変しても、著作権違反は回避できません。
改変することで、Content IDの検出を回避しようとする人がいますが、これは「著作権侵害の隠蔽」という、より悪質な行為と見なされる可能性があります。また、最新のContent IDは、改変された音楽も検出する能力を持っています。
ライブ配信でのBGM使用
通常の動画だけでなく、ライブ配信で音楽を流すことも著作権違反です。
ゲーム実況中にゲームのBGMが流れる場合は、ゲームの利用規約に従います。多くのゲームは実況を許可していますが、一部のゲームは音楽の使用を制限している場合があります。自分で選んだBGMを流す場合は、必ず著作権フリーまたはライセンスを取得した音楽を使用する必要があります。
「非営利目的」「教育目的」でも違反
「収益化していないから大丈夫」「教育目的だから許される」という考えも誤解です。
著作権は、営利・非営利に関わらず適用されます。収益化していない動画でも、無断で音楽を使用すれば著作権違反です。ただし、収益化していない場合、ペナルティが軽減されることはありますが、違反であることに変わりはありません。
また、「教育目的」という主張も、日本の著作権法では限定的な例外しか認めていません。YouTubeでの一般的な動画公開は、教育目的の例外に該当しないことがほとんどです。
著作権フリーと誤解しての使用
「フリー素材」と謳っているサイトから音楽をダウンロードしたが、実際には著作権が存在した、というケースもあります。
信頼性の低いサイトでは、実際には著作権で保護されている音楽を「フリー」として提供している場合があります。また、「個人利用のみフリー」という条件を見落とし、商用利用(収益化動画での使用)をしてしまうケースもあります。
これらの行為は、意図的であろうとなかろうと、著作権違反として扱われます。「知らなかった」という言い訳は、法的には通用しません。
Content IDシステムによる自動検出の仕組み
YouTubeには、Content IDという強力な著作権保護システムがあります。このシステムがどのように機能し、どのような影響をもたらすかを理解することが重要です。
Content IDとは
Content IDは、YouTubeが開発した自動的な著作権管理システムです。著作権者が自分のコンテンツ(音楽、動画など)をContent IDデータベースに登録すると、YouTubeにアップロードされるすべての動画が自動的にスキャンされ、一致するコンテンツが検出されます。
このシステムは非常に高精度で、数秒の音楽使用でも検出できます。また、音質が悪い、ノイズが入っている、速度やピッチが変更されているなどの場合でも、検出される可能性があります。
検出されるとどうなるか
Content IDで著作権で保護された音楽が検出されると、著作権者が設定したポリシーに従って、以下のいずれかの措置が取られます。
動画のブロックは、特定の国または全世界で動画が視聴できなくなる措置です。視聴者が動画を開こうとすると、「この動画には、〇〇が所有するコンテンツが含まれているため、お住まいの国では公開されていません」というメッセージが表示されます。
収益化の制限(広告収益の移転)は、動画に広告が表示されますが、その収益はクリエイターではなく、著作権者に支払われます。クリエイターには1円も入りません。また、著作権者とクリエイターで収益を分け合う設定になっている場合もあります。
トラック(音楽)のミュートは、Content IDで検出された音楽部分だけが自動的に無音になる措置です。動画の他の音声(ナレーションや効果音など)は残りますが、BGMだけが消えます。
統計情報のトラッキングは、著作権者が動画の視聴データ(再生回数、視聴者の地域など)を追跡する措置です。すぐには動画に影響しませんが、著作権者が後から他の措置を取る可能性があります。
Content ID申し立てと著作権侵害の警告の違い
重要な区別として、Content IDによる申し立と、著作権侵害の警告(ストライク)は異なります。
Content ID申し立ては、自動システムによる検出で、チャンネルへの直接的なペナルティはありません。ただし、収益化や動画の公開に影響します。
著作権侵害の警告(ストライク)は、著作権者が手動で行う正式な申し立てで、非常に深刻なペナルティがあります。これについては次のセクションで詳しく解説します。
Content ID申し立てへの対処
Content ID申し立てを受けた場合、いくつかの選択肢があります。
問題の音楽を削除する方法として、YouTube Studioの動画エディタ機能を使って、検出された音楽部分をカットまたはミュートできます。動画を削除して再アップロードする必要はありません。
動画を削除する方法は、問題が解決しない場合や、音楽を削除すると動画の価値が大きく損なわれる場合の最終手段です。
異議申し立てをする方法もあります。フリーBGMを正しく使用しているのに誤検出された場合、または引用として適法に使用している場合は、異議を申し立てることができます。ただし、異議申し立ては慎重に行う必要があります。正当な理由がない場合、著作権侵害の警告(ストライク)に格上げされる可能性があります。
誤検出のケース
Content IDは非常に精度が高いですが、完璧ではなく、誤検出も発生します。
フリーBGMを正しく使用しているのに検出される場合があります。これは、同じフリーBGMを使った他の動画が先にContent IDに登録されている、フリーBGMが他の楽曲と似ている、悪意のある第三者がフリーBGMをContent IDに不正登録しているなどの理由で発生します。
誤検出の場合は、異議申し立てを行い、音楽の入手元(YouTube Audio Libraryなど)、ライセンス情報、音楽のダウンロードリンクなどを証拠として提出します。
Content IDを回避する方法はあるか
「Content IDを回避する裏技」として、音楽のピッチや速度を変える、ノイズを加える、エフェクトをかけるなどの方法が紹介されることがありますが、これらは推奨されません。
Content IDの検出精度は常に向上しており、これらの方法でも検出される可能性が高まっています。また、検出を意図的に回避する行為は、悪質な著作権侵害と見なされ、より厳しいペナルティを受ける可能性があります。
唯一確実な方法は、著作権フリーの音楽、ライセンスを取得した音楽、自分で作曲した音楽のみを使用することです。
著作権侵害の警告(ストライク)の深刻なペナルティ
Content ID申し立てよりもはるかに深刻なのが、著作権侵害の警告(ストライク)です。これは、チャンネルの存続を脅かす最も危険なペナルティです。
ストライクとは
ストライクは、著作権者が手動で行う正式な著作権侵害の申し立てです。Content IDによる自動検出とは異なり、著作権者が「この動画は私の権利を侵害している」と明確に主張し、動画の削除を要求します。
ストライクを受けると、該当する動画は即座に削除され、チャンネルに以下のペナルティが課されます。
1回目のストライクのペナルティ
初めてストライクを受けた場合、著作権に関する講習を受講する必要があります。YouTubeが提供するオンライン講習を完了しなければ、一部の機能が制限されます。
また、ライブ配信機能が90日間停止されます。既にスケジュールされたライブ配信もキャンセルされます。
新しいコンテンツのアップロードは可能ですが、既に公開されている動画の一部機能が制限されることがあります。
2回目のストライク(90日以内)のペナルティ
90日以内に2回目のストライクを受けると、さらに厳しいペナルティが課されます。
新しい動画のアップロードが2週間停止されます。この期間中、一切の動画投稿ができません。ライブ配信も引き続き停止されたままです。
コミュニティ投稿などの他の機能も制限されます。
3回目のストライク(90日以内)のペナルティ
90日以内に3回目のストライクを受けると、最も深刻なペナルティが課されます。
チャンネルが完全に削除されます。すべての動画、登録者、視聴履歴が失われます。関連するすべてのチャンネル(同じGoogleアカウントで管理しているチャンネル)も停止される可能性があります。
新しいチャンネルの作成も禁止されます。同じ名前、別のアカウントでの再開も認められません。
これは、YouTubeクリエイターとして事実上の「追放」を意味します。何年もかけて築き上げたチャンネルと視聴者コミュニティを、一瞬で失うことになります。
ストライクの有効期間
ストライクは、90日間有効です。90日間、新たなストライクを受けなければ、そのストライクは自動的に解除されます。
ただし、ストライクが解除されても、過去にストライクを受けたという記録は残ります。また、解除されるまでの間、課されたペナルティ(ライブ配信停止など)は継続します。
ストライクを受けた場合の対処法
ストライクを受けた場合、いくつかの選択肢がありますが、いずれもリスクを伴います。
申し立ての取り下げを依頼する方法として、著作権者に直接連絡し、申し立ての取り下げを依頼できます。ただし、著作権者が応じる保証はなく、連絡先を見つけるのが難しい場合もあります。
異議申し立てをする方法では、動画が著作権を侵害していないと確信している場合、正式な異議申し立てを行えます。ただし、これは法的プロセスに発展する可能性があり、専門家の助言を得ることが推奨されます。異議申し立てが却下されると、さらに厳しい措置が取られる可能性もあります。
反対通知を提出する方法は、異議申し立てが却下された後、さらに反対通知(カウンター通知)を提出できますが、これは著作権者との法的争いに発展することを意味します。訴訟のリスクを覚悟する必要があります。
最も安全な対処法は、ストライクを受け入れ、今後同様の違反を犯さないよう、コンテンツ制作の方針を見直すことです。
ストライクの予防が最重要
ストライクを受けてから対処するよりも、最初からストライクを受けないようにすることが圧倒的に重要です。
著作権で保護された音楽を一切使用しない、信頼できるフリーBGMサービスのみを利用する、すべての音楽のライセンスを確認し記録する、疑わしい音楽は使用しないという原則を守ることで、ストライクのリスクをほぼゼロにできます。
よくある危険な誤解と真実
YouTubeでのBGM使用について、多くのクリエイターが誤った認識を持っています。これらの誤解が、著作権違反につながる主な原因です。
誤解1:「少しだけなら大丈夫」
「5秒だけ」「サビだけ」といった短時間の使用なら問題ない、という誤解は非常に多いです。
真実は、著作権法には「この長さまでなら使える」という基準はありません。1秒でも無断使用は著作権違反です。また、楽曲の最も特徴的な部分(サビなど)を使用することは、むしろより悪質と見なされる可能性があります。
誤解2:「個人利用・非営利なら大丈夫」
「趣味で作っている」「収益化していない」から音楽を自由に使える、という誤解です。
真実は、著作権は営利・非営利に関わらず適用されます。YouTubeに動画を公開した時点で、それは「公衆送信」であり、個人利用の範囲を超えています。収益化していなくても、著作権違反は著作権違反です。
誤解3:「クレジット表記すれば使える」
動画の概要欄に「音楽:〇〇」と書けば、どんな音楽でも使える、という誤解です。
真実は、クレジット表記は、使用許可の代わりにはなりません。著作権者の許可なく使用している限り、クレジットを表記しても著作権違反です。ただし、フリーBGMで「クレジット表記が条件」の場合は、表記することで適法に使用できます。
誤解4:「YouTubeにアップされている音楽は自由に使える」
YouTubeで公開されている音楽は、誰でも使っていい、という誤解です。
真実は、YouTubeに公開されていることと、使用許可があることは全く別です。他人がアップロードした音楽を、自分の動画のBGMとして使用する権利はありません。YouTubeで公開されている音楽の多くは、アップロード者自身が著作権を持っているか、許可を得ている場合です。
誤解5:「有名なYouTuberも使っているから大丈夫」
人気YouTuberが特定の音楽を使用しているのを見て、自分も使える、という誤解です。
真実は、その人が適法に使用しているとは限りません。著作権違反をしているが、まだ検出されていないだけかもしれません。また、大手のYouTuberは、音楽の使用許可を個別に取得していたり、レーベルと契約している場合があります。あなたには同じ権利がありません。
誤解6:「CDを買ったから使える」
音楽CDを購入したから、その音楽を動画で使う権利がある、という誤解です。
真実は、CDの購入は、個人的に聴く権利を得ただけです。YouTubeで公開する権利は含まれていません。著作権法では、「私的使用のための複製」は認められていますが、YouTubeでの公開は「私的使用」ではありません。
誤解7:「改変すれば使える」
音楽のピッチや速度を変えれば、別の音楽になるから使える、という誤解です。
真実は、改変しても元の音楽の著作権は消えません。むしろ、改変は著作者の「同一性保持権」を侵害する可能性があり、より悪質な違反となることがあります。また、Content IDは改変された音楽も検出できます。
誤解8:「教育目的なら何でも使える」
教育動画だから、どんな音楽でも自由に使える、という誤解です。
真実は、日本の著作権法第35条は、学校など特定の教育機関での使用を想定しており、YouTubeでの一般公開は対象外です。「教育目的」と主張しても、著作権違反は違反です。
誤解9:「古い音楽は著作権が切れている」
クラシック音楽など古い音楽は、著作権フリーだ、という誤解です。
真実は、楽曲の作曲から一定期間(日本では著作者の死後70年)が経過すれば、楽曲自体の著作権は消滅します(パブリックドメイン)。しかし、その演奏の録音には別の著作権が存在します。
例えば、ベートーヴェンの交響曲の楽譜はパブリックドメインですが、有名なオーケストラの録音を使用すれば、その録音の著作権を侵害します。自分で演奏するか、パブリックドメインの演奏録音を使用する必要があります。
誤解10:「バレなければ大丈夫」
Content IDをすり抜ければ問題ない、という誤解です。
真実は、Content IDで検出されなくても、著作権違反は違反です。後から著作権者が手動で申し立てを行う可能性があります。また、チャンネルが成長して注目されるようになると、過去の違反動画が発見され、一気に複数のストライクを受けるリスクもあります。
これらの誤解を正し、正しい知識に基づいて音楽を選択することが、長期的なチャンネル運営には不可欠です。
著作権違反を完全に避けるための実践対策
著作権違反のリスクを完全に排除するための、具体的で実践的な対策を紹介します。
対策1:信頼できるフリーBGMサービスのみを使用
最も確実な方法は、信頼性の高いフリーBGMサービスから音楽を入手することです。
YouTube Audio Libraryは、YouTubeが公式に提供する無料音楽ライブラリで、YouTubeでの使用に関して完全に安全です。Artlist、Epidemic Soundなどの有料サブスクリプションサービスは、高品質で、Content ID問題がほぼ発生しません。DOVA-SYNDROME、魔王魂などの日本のフリーBGMサイトも信頼できますが、各楽曲のContent ID登録状況を確認する必要があります。
対策2:すべての音楽のライセンスを確認し記録
使用する音楽について、必ずライセンスを確認し、記録を残します。
音楽ごとに、ダウンロード元のURL、ライセンスの種類(CC BYなど)、商用利用の可否、クレジット表記の要否、ダウンロード日時を記録したスプレッドシートを作成します。
後で著作権の問題が発生した場合、これらの記録が重要な証拠となります。
対策3:疑わしい音楽は使用しない
ライセンスが不明確な音楽、出典が不明な「フリー」音楽、品質が異様に高い「フリー」音楽(有名アーティストの楽曲である可能性)は、使用を避けます。
「おそらく大丈夫だろう」という楽観的な判断は危険です。確実に安全と確認できる音楽のみを使用するという保守的な姿勢が、長期的にはチャンネルを守ります。
対策4:自分で音楽を作る
音楽制作の知識がある場合、自分でオリジナルBGMを作成することが最も安全です。
GarageBand(Mac/iOS)、FL Studio、Ableton Liveなどのソフトウェアを使えば、プリセットのループ音源を組み合わせて、比較的簡単にBGMを作れます。ただし、プリセット音源のライセンスも確認が必要です。
また、SOUNDRAWやBeatoven.aiなどのAI音楽生成サービスを使えば、パラメータを設定するだけでオリジナル音楽を生成できます。
対策5:定期的にContent ID状況を確認
YouTube Studioで、定期的に動画のContent ID状況を確認します。
動画一覧で、著作権の列に警告マークが表示されていないか確認します。Content ID申し立てを受けている動画がある場合、早急に対処します。問題が小さいうちに対処すれば、大きなペナルティを避けられます。
対策6:複数の音楽を短く使う
1つの音楽に長時間依存せず、複数の異なる音楽を短く使い分けることで、Content ID検出のリスクを分散できます。
ただし、これは完全な解決策ではありません。基本的には、著作権フリーの音楽のみを使用するという原則を守ることが重要です。
対策7:古い動画の見直し
過去に著作権的に問題のある音楽を使用した動画がある場合、今からでも対処します。
問題のある音楽を使用している動画を特定し、YouTube Studioの動画エディタで音楽を削除またはミュートします。または、動画を非公開にするか削除します。
「今まで問題なかったから大丈夫」という考えは危険です。著作権者はいつでも申し立てを行えます。
対策8:音楽使用の記録を概要欄に残す
使用した音楽の情報を、動画の概要欄に記載します。
フリーBGMの場合、楽曲名、作曲者名、入手元、ライセンス情報を明記します。クレジット表記が必要な音楽の場合、適切に表記します。
これにより、万が一Content ID申し立てを受けた場合、異議申し立ての証拠として使えます。
対策9:著作権の最新情報を追う
著作権法やYouTubeのポリシーは変更されることがあります。
定期的にYouTubeクリエイターブログ、文化庁のウェブサイトなどをチェックし、最新情報を把握します。CRIC(著作権情報センター)のサイトも有用です。
対策10:不明点は専門家に相談
高額な収益が関わる場合や、複雑なケースでは、著作権に詳しい弁護士に相談します。
数万円の相談料で、数百万円の損失を防げる可能性があります。特に、企業案件や大規模なプロジェクトでは、事前の法的チェックが推奨されます。
これらの対策を徹底することで、著作権違反のリスクをほぼゼロにし、安心して長期的にチャンネルを運営できます。
まとめ:著作権違反を避けて安全なチャンネル運営を
YouTubeでのBGM著作権違反について、具体的な違反行為、Content IDシステムの仕組み、ストライクの深刻なペナルティ、よくある危険な誤解、そして違反を完全に避けるための実践対策を詳しく解説しました。
重要なポイントをまとめると、市販の音楽や有名アーティストの楽曲の無断使用は明確な著作権違反であること、「少しだけ」「個人利用」「クレジット表記」では著作権違反は回避できないこと、Content IDによる自動検出は非常に高精度で、数秒の使用でも検出されること、著作権侵害の警告(ストライク)を90日以内に3回受けるとチャンネルが削除されること、最も安全な方法は信頼できるフリーBGMサービスのみを使用することです。
著作権違反は、「知らなかった」では済まされません。一度の違反が、何年もかけて築いたチャンネルを一瞬で失う原因となります。正しい知識を持ち、確実に安全な音楽のみを使用することで、著作権リスクを完全に回避し、安心して創造的なコンテンツ制作に集中できます。
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この記事は、AIラボコミュニティの運営者が執筆しています。
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