YouTubeをスマホで撮影する際の最適設定を徹底解説!高価な機材がなくても、スマートフォンの設定を適切に調整すれば、プロ並みの動画品質を実現できます。この記事では、解像度(1080p推奨・4Kの使い分け)、フレームレート(24fps・30fps・60fpsの選択基準)、露出・ホワイトバランス・フォーカスのマニュアル設定、手ブレ補正機能の活用、音声録音の最適化、照明の重要性まで網羅。iPhone・Androidそれぞれの設定手順、おすすめの撮影アプリ(FiLMiC Pro・Open Camera)、三脚・外部マイク・照明などの低予算追加機材も紹介。スマホだからこその機動性を活かし、初期投資を抑えながら質の高いコンテンツ制作を始めましょう。
スマホでYouTube撮影を始める価値
「YouTubeを始めたいけど、高額なカメラを買う予算がない」と悩んでいませんか?実は、あなたのポケットの中にあるスマートフォンこそが、YouTubeを始めるための最適なツールかもしれません。
現代のスマートフォンのカメラ性能は驚異的に向上しており、多くの人気YouTuberが実際にスマホで撮影しています。特にiPhone 13以降やGoogle Pixel、Galaxy Sシリーズなどのフラッグシップモデルは、数年前のプロ用カメラに匹敵する画質を実現しています。重要なのは、高価な機材ではなく、適切な設定と撮影技術です。
スマホ撮影の最大の利点は、初期投資が不要なことです。既に持っているデバイスで今すぐ始められます。また、スマホは軽量で持ち運びやすく、どこでも撮影できる機動性があります。さらに、編集アプリも豊富で、撮影から編集、アップロードまですべてスマホ一台で完結できます。
しかし、スマホのカメラアプリをそのまま使うだけでは、最高の結果は得られません。多くの初心者が、スマホのオート設定に頼り、明るさがバラバラだったり、音声が小さかったり、手ブレでブレブレの動画を撮ってしまいます。
この記事では、スマートフォンでYouTube動画を撮影する際の最適な設定方法を詳しく解説します。解像度とフレームレートの選び方、露出やホワイトバランスのマニュアル調整、音声録音の改善方法、照明の活用、そしてよくある失敗の回避方法まで、初心者でもすぐに実践できる情報を提供します。適切な設定を身につけることで、スマホでもプロ並みの動画品質を実現できます。
スマホカメラの基本設定:解像度とフレームレート
スマホで動画を撮影する際、最初に決めるべきなのが解像度とフレームレートです。これらの設定が、動画の品質とファイルサイズを大きく左右します。
解像度の選択:1080pか4Kか
解像度とは、動画の画素数を表す指標です。数字が大きいほど高画質ですが、ファイルサイズも大きくなります。
YouTube動画で一般的に使われる解像度は、720p(1280×720ピクセル)、1080p(1920×1080ピクセル、フルHD)、4K(3840×2160ピクセル)です。
初心者には1080p(フルHD)を推奨します。理由として、YouTubeの大多数の視聴者は1080pで動画を視聴しており、十分な画質が得られること、ファイルサイズが適度で、スマホのストレージを圧迫しないこと、編集がスムーズで、古いPCでも処理できること、アップロード時間が短いことが挙げられます。
4Kは確かに高画質ですが、以下のデメリットがあります。ファイルサイズが非常に大きく、10分の動画で数GBになることもあります。スマホのストレージを急速に消費します。編集に高性能なPCが必要になります。アップロードに時間がかかります。多くの視聴者はスマホで見るため、4Kの恩恵を受けられません。
4Kが有効なケースは、将来的に編集でズームやクロップを多用する予定がある場合や、美しい風景や製品の細部を見せたい場合、チャンネルが成長し、より高品質を求める視聴者が増えた場合などです。
フレームレートの選択:24fps、30fps、60fps
フレームレート(fps:frames per second)は、1秒間に何枚の画像で動画が構成されているかを示します。
24fpsは、映画的な雰囲気があり、シネマティックなVlogや、ストーリー性のある動画に適しています。ただし、動きの速いシーンでは滑らかさが不足することがあります。
30fpsは、最も一般的で、YouTube動画の標準です。ほとんどのジャンルに適しており、ファイルサイズも適度です。初心者には30fpsを推奨します。
60fpsは、非常に滑らかで、スポーツ、ゲーム実況、アクションシーンなどの動きの速いコンテンツに最適です。ただし、ファイルサイズが30fpsの約2倍になります。編集に高性能なPCが必要です。
初心者の基本設定として、解像度1080p、フレームレート30fpsで開始することをおすすめします。この設定で数本の動画を作り、慣れてきたら必要に応じて4Kや60fpsを試すという段階的なアプローチが効果的です。
設定方法:iPhoneとAndroid
iPhoneの場合、「設定」アプリを開き、「カメラ」→「ビデオ撮影」を選択します。ここで解像度とフレームレートを選択できます。「1080p HD/30 fps」を選ぶのが基本です。
Androidの場合、カメラアプリを開き、動画モードに切り替えます。設定アイコン(歯車マーク)をタップし、「ビデオ画質」または「解像度」を選択します。機種によって表示が異なりますが、「FHD(1080p)」と「30fps」を選びます。
一部の機種では、フレームレートを変更できない場合があります。その場合、サードパーティのカメラアプリ(後述)を使用することで、詳細な設定が可能になります。
露出・ホワイトバランス・フォーカスの手動調整
スマホのオート設定は便利ですが、YouTube動画のような長時間の撮影では、明るさや色味が頻繁に変わってしまい、見づらい動画になります。プロ品質を目指すなら、マニュアル設定を学ぶことが重要です。
露出(明るさ)の調整
露出とは、動画の明るさのことです。スマホのオート露出は、画面内の明るい部分と暗い部分のバランスを自動調整しますが、顔が逆光で暗くなったり、背景が明るすぎたりすることがあります。
露出を手動で固定することで、撮影中に明るさが変わらず、安定した映像になります。
iPhoneでの露出ロック方法は、カメラアプリを開き、画面上の適切な明るさの部分(通常は顔)を長押しします。「AE/AFロック」と表示されたら、露出とフォーカスが固定されます。明るさを微調整したい場合は、画面をタップした後、横に表示される太陽マークのスライダーを上下にドラッグします。
Androidでの露出調整は、カメラアプリを開き、画面上の被写体をタップします。露出の調整バー(通常は縦のスライダー)が表示されるので、上下にドラッグして明るさを調整します。機種によっては、プロモードや手動モードに切り替える必要があります。
適切な露出の目安として、人物の顔が明るすぎず暗すぎず、自然な肌色に見えることが基本です。白い部分が真っ白に飛んでいない(白飛び)、黒い部分が真っ黒に潰れていない(黒つぶれ)ことを確認します。
ホワイトバランスの調整
ホワイトバランスは、動画の色温度を調整する設定です。オート設定では、蛍光灯の下で青っぽくなったり、電球の下でオレンジっぽくなったりします。
ホワイトバランスを手動設定することで、どんな照明下でも自然な色を再現できます。
主なホワイトバランスのプリセットとして、太陽光(晴天の屋外、約5500K)、曇り(曇天の屋外、約6500K)、電球(タングステン照明、約3000K)、蛍光灯(蛍光灯照明、約4000K)、カスタム(白い紙などを基準に手動設定)があります。
多くのスマホでは、標準カメラアプリでホワイトバランスを細かく調整できません。そのため、「FiLMiC Pro」(iOS・Android)、「Open Camera」(Android)などのプロ向けカメラアプリを使用することをおすすめします。
これらのアプリでは、Kケルビン単位で色温度を数値指定できたり、プリセットを選択できたりします。
ホワイトバランスの簡単な確認方法として、撮影環境で白い紙や白い壁を映してみます。それが純粋な白に見えるようにホワイトバランスを調整します。
フォーカス(ピント)の固定
オートフォーカスは、カメラが自動的に被写体にピントを合わせる機能ですが、撮影中に勝手にピントが動き、ボケたりシャープになったりを繰り返すことがあります。
フォーカスを手動で固定することで、被写体に常にピントが合った状態を維持できます。
iPhoneでのフォーカスロックは、前述の「AE/AFロック」で露出と同時にフォーカスも固定されます。画面上の被写体(顔など)を長押しするだけです。
Androidでのフォーカスロックは、カメラアプリで被写体をタップし、フォーカスマークが表示されたら、そのまま固定されます。機種によっては、プロモードで「MF」(マニュアルフォーカス)を選択し、スライダーでピントを調整します。
複数の人物が登場する場合や、カメラに近づいたり離れたりする場合は、オートフォーカスの方が便利なこともあります。状況に応じて使い分けます。
これらのマニュアル設定を使いこなすことで、動画の品質が飛躍的に向上します。最初は難しく感じるかもしれませんが、数回の撮影で慣れます。
手ブレ補正と安定した映像の撮り方
スマホでの撮影で最も多い失敗が、手ブレによるブレブレの映像です。手持ち撮影では、どんなに注意してもわずかな揺れが発生します。
スマホ内蔵の手ブレ補正機能
多くの最新スマホには、光学式手ブレ補正(OIS)や電子式手ブレ補正(EIS)が搭載されています。
光学式手ブレ補正(OIS)は、カメラのレンズやセンサーが物理的に動いて揺れを吸収する仕組みです。より自然で質の高い補正が可能ですが、すべてのスマホに搭載されているわけではありません。
電子式手ブレ補正(EIS)は、ソフトウェアで映像を処理して揺れを軽減する仕組みです。ほとんどのスマホに搭載されていますが、映像の端が少し切り取られることがあります。
iPhoneでは、設定で「ビデオ撮影」の「ビデオ手ぶれ補正」がオンになっているか確認します。通常はデフォルトでオンです。
Androidでは、カメラアプリの設定で「手ブレ補正」「スタビライゼーション」などの項目を探し、オンにします。機種によって名称が異なります。
ただし、手ブレ補正は万能ではありません。激しい動きには対応できず、補正しきれない揺れが残ります。
三脚の活用
最も確実に手ブレを防ぐ方法は、三脚を使用することです。
スマホ用三脚は、非常に安価(1000円〜3000円程度)で購入でき、卓上用の小型三脚から、人の身長ほどの高さのものまで様々です。
三脚を選ぶ際のポイントとして、スマホホルダーが付属しているか確認します。ホルダーは縦向きと横向きの両方に対応していると便利です。高さ調整ができるモデルが汎用性が高いです。安定性が重要なので、軽すぎるものは避けます。
自撮りやVlog撮影には、「自撮り棒+三脚」の2in1タイプも便利です。手持ちでも使え、地面に置いて三脚としても使えます。
三脚を使えば、両手が自由になり、ジェスチャーや小道具の使用もスムーズになります。また、固定カメラの安定した映像は、視聴者に安心感を与えます。
手持ち撮影のテクニック
どうしても手持ちで撮影する必要がある場合、手ブレを最小限に抑えるテクニックがあります。
両手でスマホをしっかり持ち、脇を締めます。体を壁や柱に寄りかけて安定させます。歩きながら撮影する場合は、膝を柔らかく使い、上下の揺れを吸収します。ゆっくりと動くことを心がけます。急な動きは避けます。
また、スマホジンバル(スタビライザー)という機材を使えば、歩きながらでも非常に滑らかな映像が撮れます。価格は5000円〜20000円程度で、本格的なVlogや動きのある撮影をする場合に有効です。
初心者は、まず三脚を使った固定撮影から始めることをおすすめします。慣れてきたら、動きのある撮影に挑戦すると良いでしょう。
音声録音の最適化:内蔵マイクと外部マイク
YouTube動画において、音声は映像と同じくらい、あるいはそれ以上に重要です。どんなに美しい映像でも、音声が聞き取りにくければ、視聴者は離れてしまいます。
スマホ内蔵マイクの限界
スマホに内蔵されているマイクは、基本的に通話用に設計されており、動画撮影に最適化されているわけではありません。
内蔵マイクの主な問題として、周囲のノイズを拾いやすい(風の音、エアコンの音、車の音など)、声が小さく録音されることがある、距離が離れると音が小さくなる、音質がこもって聞こえることがあるなどがあります。
ただし、静かな室内で、スマホから50cm以内の距離で撮影する場合は、内蔵マイクでも十分な音質が得られることがあります。
外部マイクの種類と選び方
音質を大幅に向上させるには、外部マイクの使用を強く推奨します。
ラベリアマイク(ピンマイク)は、服の襟などに取り付ける小型マイクです。話者の口に近いため、クリアな音声を録音できます。価格は1000円〜10000円程度です。インタビューや一人語りに最適です。
ショットガンマイク(指向性マイク)は、スマホの上部に取り付け、前方の音を集中的に拾うマイクです。価格は3000円〜20000円程度です。Vlogや屋外撮影に適しています。
ワイヤレスマイクは、マイクとレシーバーがワイヤレスで接続され、ケーブルの制約がありません。価格は10000円〜50000円以上です。動きのある撮影や複数人の撮影に便利です。
初心者には、有線のラベリアマイク(2000円〜5000円程度)から始めることをおすすめします。スマホのイヤホンジャックに直接接続するタイプが簡単です。最近のスマホにイヤホンジャックがない場合は、USB-C変換アダプターやLightning変換アダプターを使用します。
録音環境の改善
マイクと同様に重要なのが、録音環境です。
静かな場所を選び、エアコン、冷蔵庫、外の車の音などのノイズ源から離れます。窓を閉め、外部の音を遮断します。部屋の反響を減らすため、カーテン、クッション、毛布などの柔らかい素材を配置します。これらが音を吸収し、エコーを軽減します。
録音レベルの確認として、撮影前にテスト録音を行い、音量が適切か確認します。音が小さすぎると、編集で音量を上げた時にノイズも増幅されます。音が大きすぎると、音割れ(クリッピング)が発生します。
一部のプロ向けカメラアプリでは、録音レベルを手動で調整できます。適切なレベルは、音声のピーク時にメーターが-12dB〜-6dB程度を示す範囲です。
スマホとは別に録音する方法
さらに高音質を求める場合、スマホとは別のデバイスで音声を録音し、後で編集ソフトで同期させる方法もあります。
ICレコーダーやスマホの録音アプリを使い、音声のみを別録りします。編集時に、動画の音声と別録りした音声を同期させます(クラップ音を使う方法が一般的)。
この方法は手間がかかりますが、プロレベルの音質を実現できます。ポッドキャストやインタビュー動画など、音質が特に重要なコンテンツで有効です。
良い音声は、視聴者維持率を大きく向上させます。初期投資として、外部マイクの購入を強く推奨します。
照明の重要性と低予算の照明セットアップ
どんなに高性能なカメラでも、照明が不十分だと暗くノイズの多い映像になります。逆に、適切な照明があれば、スマホでもプロ並みの明るくクリアな映像が撮れます。
自然光の活用
最も簡単で無料の照明は、自然光(太陽光)です。
窓際で撮影し、窓からの光を顔に当てます。最も美しい光は、窓に対して45度の角度に座り、顔の横から光が当たる配置です。直射日光は避けます。強すぎて影が濃くなり、目を細めてしまいます。曇りの日や、カーテン越しの柔らかい光が理想的です。
窓を背にする(逆光)配置は避けます。顔が暗くなり、背景が明るすぎてバランスが悪くなります。
自然光の欠点は、時間帯や天候によって明るさや色が変わることです。一貫した品質を求めるなら、人工照明が必要です。
低予算の照明セットアップ
本格的な照明機材は高価ですが、低予算でも効果的な照明を作れます。
デスクライトやクリップライトは、家にある照明器具を活用します。LEDデスクライトを顔の斜め前に配置するだけで、明るさが大幅に改善します。価格は1000円〜3000円程度です。
リングライトは、YouTube撮影で最も人気の照明です。スマホを中央に取り付けられるタイプが便利で、均一で柔らかい光が顔全体を明るく照らします。価格は2000円〜8000円程度です。特に自撮りやメイク動画、商品レビューに最適です。
ソフトボックス(小型)は、柔らかく均一な光を作るための照明です。より本格的な撮影をしたい場合に有効で、価格は5000円〜15000円程度です。
初心者には、まず一つのLEDライトまたはリングライトから始めることをおすすめします。
三点照明の基本
プロの映像制作で使われる照明の基本が「三点照明」です。
キーライト(主光源)は、被写体を照らす主な光で、顔の斜め前45度、やや上から照らします。最も明るい光源です。
フィルライト(補助光)は、キーライトの反対側に配置し、影を柔らかくする光です。キーライトより弱い光にします。
バックライト(逆光)は、被写体の後ろから照らし、背景から被写体を浮き立たせる光です。髪に光のハイライトを作ります。
三点照明を完璧に再現する必要はありませんが、少なくともキーライトとフィルライトの2灯があると、プロフェッショナルな映像になります。
フィルライトの代わりに、白い板やアルミホイルを貼った段ボールを「レフ板」として使い、キーライトの光を反射させて影を明るくする方法も効果的です。
照明の色温度
照明にも、ホワイトバランスと同様に色温度があります。
電球色(3000K前後)は、温かみのあるオレンジっぽい光です。昼白色(5000K前後)は、自然な白い光です。昼光色(6500K前後)は、青白い光です。
動画撮影では、昼白色(5000K)が最も自然でおすすめです。複数の照明を使う場合、すべて同じ色温度に統一することが重要です。異なる色温度の光が混ざると、色補正が困難になります。
最近のLED照明には、色温度を調整できるモデルもあります。やや高価ですが、様々な撮影状況に対応できて便利です。
照明への投資は、動画のクオリティを最も効果的に向上させる方法の一つです。カメラを買い替えるより、良い照明を追加する方が、コストパフォーマンスが高い場合が多いです。
おすすめの撮影アプリと追加機材
スマホ標準のカメラアプリでも撮影できますが、より細かい設定をするには、プロ向けのカメラアプリと追加機材が有効です。
プロ向けカメラアプリ
FiLMiC Pro(iOS・Android)は、プロのビデオグラファーも使用する本格的なカメラアプリです。価格は買い切りで約2000円程度です。マニュアルでの露出、フォーカス、ホワイトバランス、ISO、シャッタースピードなどの詳細設定が可能です。ゼブラ表示(白飛び警告)、ピーキング(フォーカス確認)などのプロ機能もあります。映画のような映像を撮りたい方に最適です。
Open Camera(Android)は、無料で使える高機能カメラアプリです。マニュアル設定が可能で、ヒストグラム表示、グリッド表示、タイマーなど多彩な機能があります。広告なしで完全無料なのが魅力です。
ProCam(iOS)は、直感的な操作で、マニュアル撮影ができるアプリです。価格は約1000円程度です。初心者にも使いやすいインターフェースで、露出、フォーカス、ISO、シャッタースピードを調整できます。
これらのアプリを使うことで、スマホのカメラ性能を最大限に引き出せます。
必須の追加機材
三脚は、前述の通り、手ブレを防ぐために必須です。卓上三脚なら1000円程度から、本格的な三脚でも3000円程度で購入できます。
外部マイクは、音質向上のために強く推奨します。有線ラベリアマイクなら2000円〜5000円程度で、劇的に音質が改善します。
照明は、リングライトまたはLEDライトが一つあるだけで、映像の明るさと質が大幅に向上します。2000円〜8000円程度で購入できます。
これら3つの機材(三脚、マイク、照明)は、合計で5000円〜15000円程度で揃えられ、動画のクオリティを劇的に向上させます。高価なカメラを買うより、これらの基本機材を揃える方が効果的です。
便利な撮影アクセサリー
スマホレンズは、広角レンズ、マクロレンズ、魚眼レンズなどをスマホに取り付けられます。価格は1000円〜5000円程度です。撮影の幅が広がりますが、画質は純正カメラより劣ることがあります。
NDフィルターは、明るい屋外での撮影時に、光量を減らして適切な露出にするフィルターです。価格は2000円〜5000円程度です。日中の屋外撮影が多い場合に有効です。
スマホケージは、スマホを囲む枠のような機材で、マイク、ライト、レンズなどを複数取り付けられます。価格は3000円〜10000円程度です。本格的な撮影をする場合に便利です。
バッテリーパックまたはモバイルバッテリーは、長時間の撮影でバッテリー切れを防ぎます。特に4K撮影はバッテリーを急速に消耗するため、予備電源は必須です。
編集アプリの選択
撮影後の編集も、スマホで完結できます。
CapCut(無料、iOS・Android)は、TikTokを運営するByteDance社のアプリで、無料ながら高機能です。テキスト、音楽、エフェクト、トランジションなど、必要な機能がすべて揃っています。
iMovie(無料、iOS)は、Appleの公式編集アプリで、シンプルで使いやすく、初心者に最適です。
Adobe Premiere Rush(サブスクリプション、iOS・Android)は、PCのPremiere Proと連携でき、クラウドで編集データを同期できます。
VN Video Editor(無料、iOS・Android)は、広告なしで使える本格的な編集アプリで、タイムライン編集ができます。
初心者には、CapCutまたはiMovieから始めることをおすすめします。
よくある失敗とトラブルシューティング
スマホでYouTube動画を撮影する際によくある失敗と、その解決方法を紹介します。
失敗1:暗くてノイズの多い映像
室内で自然光のみに頼り、照明を使わずに撮影すると、暗くノイズ(ザラザラした画質)が多い映像になります。
解決策として、照明を追加します。窓際で撮影するか、LEDライトやリングライトを使用します。カメラアプリでISO感度を確認し、1000以上になっている場合は、照明不足です。ISOを下げるには、より多くの光が必要です。
失敗2:音声が小さい、または聞き取りにくい
スマホから離れた位置で撮影したり、周囲のノイズが多い環境で撮影したりすると、音声が小さくなります。
解決策として、外部マイクを使用します。内蔵マイクで撮影する場合は、スマホから50cm以内の距離で話します。静かな環境で撮影します。エアコンや換気扇などのノイズ源を停止します。
テスト録音を必ず行い、音声レベルを確認してから本番撮影に入ります。
失敗3:ピントが合わない、またはボケる
オートフォーカスが迷ったり、間違った場所にピントを合わせたりすることがあります。
解決策として、フォーカスをマニュアルで固定します(前述の方法)。撮影開始前に、被写体をタップしてピントを合わせ、ロックします。被写体とカメラの距離を一定に保ちます。極端に近すぎると、ピントが合いません。
失敗4:色味がおかしい(青っぽい、オレンジっぽい)
オートホワイトバランスが正しく機能せず、色味が不自然になることがあります。
解決策として、ホワイトバランスをマニュアルで設定します。撮影環境の照明に合ったプリセット(太陽光、電球など)を選びます。複数の異なる色温度の照明を混ぜないようにします(蛍光灯と電球を同時に使わない)。
失敗5:映像がカクカクする、コマ落ちする
スマホの処理能力が追いつかず、特に4Kや60fps撮影で映像がカクカクすることがあります。
解決策として、解像度とフレームレートを下げます。1080p/30fpsに設定します。スマホのストレージ容量を確認し、空き容量が少ない場合は不要なファイルを削除します。バックグラウンドで動作している他のアプリを終了します。スマホを再起動してから撮影します。
失敗6:ファイルサイズが大きすぎる
4K撮影や長時間撮影で、ファイルサイズが数GBになり、編集やアップロードが困難になります。
解決策として、1080pで撮影します。長い動画は、シーンごとに分けて撮影し、複数のファイルに分割します。編集時に不要な部分をカットして、最終的なファイルサイズを減らします。
失敗7:バッテリーが途中で切れる
動画撮影、特に4Kや高フレームレート撮影は、バッテリーを急速に消耗します。
解決策として、撮影前にスマホをフルチャージします。モバイルバッテリーを用意し、撮影中に充電しながら撮影します。機内モードにして、不要な通信を停止します。画面の明るさを下げます。バッテリー消耗の激しい4K撮影は、必要な場合のみ使用します。
これらの失敗を避けることで、スムーズな撮影と高品質な動画制作が可能になります。
まとめ:スマホ設定の最適化でプロ品質を実現
YouTubeをスマホで撮影する際の設定について、解像度とフレームレート、露出・ホワイトバランス・フォーカスのマニュアル調整、手ブレ補正と三脚の活用、音声録音の最適化、照明の重要性、おすすめのアプリと機材、よくある失敗の回避方法まで詳しく解説しました。
重要なポイントをまとめると、基本設定は1080p/30fpsがおすすめで、モバイル視聴を最優先に考えること、露出・ホワイトバランス・フォーカスをマニュアルで固定することで安定した映像になること、三脚と外部マイクは低予算で最も効果的な投資であること、照明が映像品質を大きく左右するため、最低でも一つのライトを用意すること、プロ向けカメラアプリを使うことでスマホの性能を最大限に引き出せることです。
スマートフォンは、適切な設定と基本的な機材があれば、YouTubeチャンネルを立ち上げ、成長させるのに十分なツールです。高価なカメラを買う前に、まずスマホで始め、撮影技術と設定の知識を身につけることをおすすめします。チャンネルが成長し、収益が出てから、より高度な機材への投資を検討しても遅くありません。
より詳しく学びたい方へ
この記事は、AIラボコミュニティの運営者が執筆しています。
YouTubeのスマホ撮影設定をはじめ、動画制作の技術、効果的な照明と音声録音、編集テクニック、チャンネル成長戦略について、さらに深く学びたい方のために、AIラボでは無料のコミュニティを運営しています。実際に成功しているYouTuberの撮影セットアップや、機材選びのアドバイス、トラブルシューティングの実例など、実践的な情報を仲間と共に学べる場として、気軽にご参加いただけます。
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