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AIで比較表の下書きを作る:架空の3案を同じ条件で並べる方法

AIに比較表の下書きを頼む前に、架空の3案を使って比較軸、単位、前提、未確認をそろえる方法を初心者向けに解説します。

AIで比較表の下書きを作る:架空の3案を同じ条件で並べる方法のサムネイル

何かを比べるとき、AIは表の「たたき台」を作る役に向いています。ただし、AIが選んだ比較軸や数字をそのまま採用すると、比べる条件がずれた表になります。表にする前に、元材料と比較の約束を人が決めます。

この記事の3案と数値は、表の作り方を説明するための架空の例です。実在する製品、料金、性能を比べた結果ではありません。

まず、比較する問いを一文で決める

比較表は、何を決めるためのものかで列が変わります。たとえば「来月の社内勉強会の会場候補を、参加人数20人で比べる」と決めれば、料金、定員、駅からの時間、飲食の可否を同じ単位で並べられます。

問いがないまま「候補を比較して」と頼むと、AIは便利そうな項目を足します。しかし、その項目が今回の判断に必要かは別です。先に、比較する対象、前提、決めたいことをメモにします。

  • 対象:架空の会場A、B、C
  • 前提:20人、平日の18時から2時間
  • 判断したいこと:予算と移動のしやすさの両方を見て、見学候補を一つに絞る
比較の問い、前提、比較軸、未確認欄をそろえる図
対象と前提を先に固定すると、列ごとの意味をそろえやすい。

比較軸は、単位と未確認欄までそろえる

次に、同じ意味で記入できる列を作ります。料金なら「2時間の合計・円」、駅からの時間なら「徒歩・分」のように、単位を列名に入れます。「安い」「近い」だけでは、誰がどの基準で書いたかを後から確かめられません。

候補(架空) 2時間の合計(円) 駅から徒歩(分) 定員(人) 未確認
会場A 18,000 4 24 飲食の持込み
会場B 15,000 9 20 延長料金
会場C 21,000 2 30 備品の有無

この表の値は、この記事内で設定した架空の材料です。AIに実在の会場やサービスを調べさせた結果ではありません。実在の候補を扱うときは、公式の料金表、利用規約、担当者からの回答など、元になった資料へ各セルを戻します。検索結果の要約や、AIが補った推測を値に混ぜないことが大切です。

未確認は空欄にせず、未確認として残します。空欄は「不要」「情報なし」「まだ調べていない」のどれかが分かりません。判断に影響する未確認なら、表の完成を待つより、確認する人と確認先を別に決めます。

AIへの依頼は、計算と判断を分けて書く

材料がそろったら、AIには整理の仕事を頼みます。例えば、次のように指示します。

以下の架空の3候補を、列の順番を変えずにMarkdown表へ整形してください。料金は「2時間の合計(円)」、距離は「駅から徒歩(分)」で表示します。材料にない値は推測せず「未確認」と書いてください。おすすめ順位は付けないでください。

この依頼では、AIに値を探させたり、採用を決めさせたりしていません。表の形を整える仕事と、判断の仕事を分けるためです。出力に新しい列、換算、順位が増えていたら、便利そうでも元材料にないことを確認します。

表を使う前に、各値を元材料へ戻す

表は読みやすくなるほど、元の条件が見えにくくなります。利用前に、値ごとに「どの資料の、どの条件の値か」を確認します。料金なら税の扱い、時間帯、人数条件が同じかを見ます。徒歩時間なら、どの駅の出口を想定した数字かも確認対象です。

元材料から比較表を作り、各値と未確認を人が見直す流れ
表の見た目ではなく、各セルが元材料と同じ条件かを確認する。

確認は、次の順に進めると迷いにくくなります。

  1. 各セルを元材料へ戻し、値と単位を照合する。
  2. 列ごとに前提が同じかを確認する。
  3. 未確認が判断に影響するなら、確認してから比べる。
  4. 最後に、人が今回の目的に照らして選ぶ。

AIが作った表は、比較を始めるための下書きです。重要な購入、契約、採用の判断では、表だけで決めず、元資料と必要な社内手順を人が確認してください。

途中で条件が変わったら、表を分ける

会場Bだけ利用時間が3時間になった、会場Cだけ税込みの料金しか分からない、という状態では、同じ列に数字があっても公平な比較にはなりません。AIに「同じ表にして」と頼む前に、条件をそろえ直すか、比較対象からいったん外します。

判断のための表には、計算の式も残します。たとえば参加者1人あたりの金額を出すなら、「2時間の合計÷20人」と材料側に書きます。AIが割り算を出した場合も、元の合計と人数へ戻って人が確認します。見栄えを整えた表と、判断の根拠は分けて保管すると、後から理由を説明しやすくなります。

参考資料

  • NIST, AI Risk Management Framework。AIに関するリスクを文脈に応じて管理する考え方を示しています。
  • OpenAI, Prompt engineering。出力形式などの指示を具体化する際の参考として確認しました。